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コート紙はインクジェット印刷で使えない!その理由はなに?

コート紙 チラシ

コート紙はインクジェット印刷
できないんですか?

新聞の折込広告の裏が白いコート紙をみて、
そんなことを言う人がいます。

断言します。出来ません。

家庭で印刷するインクジェット印刷と、
一般的なオフセット印刷では、
印刷方式もインクも全く違うからです。

一般コート紙にインクジェット印刷すると、
にじんでしまって全く印刷になりません。

インクは乾きませんし
印刷面を手で触ったら、

擦れて印刷面が無茶苦茶になって
インクが手についてしまいます。

チラシの裏側にインクジェットで
きれいに印刷できたら、

値段の高い光沢インクジェット用紙が
節約出来ます。

しかし、そう簡単にはいかないんです。

ではなぜコート紙で
インクジェット印刷が出来ないのか?

この記事ではその理由について
お伝えしたいと思います。

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コート紙でインクジェット印刷ができない理由

コート紙という言葉は塗工した紙という意味。

しかし一般的には
チラシに入っているような、

白くて光沢の高いツルツルした
紙のことを指します。

この記事でもそういう紙を
コート紙と呼ぶことにします。

まず最初に前提となることを
お伝えしなければなりません。

それは「印刷方式によって紙を
選ばなければならない」ということです。

これはとても重要な事なんですが、全く
意味がわかっていない人がいるんですね。

驚くのは印刷屋の購買担当でさえ
「紙なら何でも印刷できるだろう」
などという発言をする人がいるんです。

印刷方式にマッチした紙を使わないと
トラブルが起こりますよと言うんですが、
それが理解できないみたいなんですよね。

印刷屋さんでもそんな人がいるくらいです。

家庭の主婦がチラシの裏に
「インクジェット印刷出来ないんだろうか」

と思うのは無理のない
ところかもしれません。

前置きはこのくらいにして。

ではなぜコート紙でインクジェット
印刷できないのかと言う理由です。

まずコート紙はオフセット印刷という
印刷方式で印刷できるよう設計されてます。

印刷方式自体は色々ありますが
主流はオフセット印刷です。

インクジェット印刷ではないんです。

オフセット印刷とインクジェット印刷。

何が違うのかというと
インクの組成が全く違います。

オフセット印刷インクの組成の一例。

顔料/樹脂/溶剤/乾性油/補助剤=
25/25/15/25/10(重量%)

という感じ。

顔料や樹脂で半分程度を占めています。

粘度が高くてネットリした
ワックスのような感じです。

一方インクジェット印刷のインクの組成。

水/着色剤/その他=80/5/15(重量%)

という感じです。

粘度もシャバシャバです、ほぼ水ですから。

ここが分かってほしいんです。

オフセット用のインクで印刷する紙と、
インクジェット用インクで印刷する紙。

同じように扱うのは無理があるということを。

それにしてもインクジェットインク。

あんなに値段が高いのに実は
60%~80%が水なんですよね。

インクジェット印刷用紙の開発

ここからは元製紙会社社員として
本音の話をさせて下さい。

今ではインクジェット印刷は各家庭にあり、
珍しくもなんともないです。

しかし自分が担当した2004年頃は、
まだまだプリンタが普及している最中。

販売台数も右肩上がりでした。

当時はすでにマット調インクジェット用紙も
光沢調インクジェット用紙も市販されている。

自分たちは後発で追いかける立場でした。

後発でしたから開発と言ってもモノマネ。

それでも色々テストをやりました。

水をよく吸収してインクを定着させる塗料は、
一般のコート紙とは全く違います。

調べれば分かるのとはいっても、
なかなか簡単ではなかったです。

さらに難しかったのは
インクのにじみの制御でした。

ちょっと見たぐらいでは分からなくても、
虫眼鏡で印刷物を見てにじんでいるかどうか。

そういう判定をしていました。

そういうレベルでにじまない紙にする、
というのが難しかったですね。

今はプリンタの技術が進歩して
高精細になっています。

だから紙の方ではそこまで対応しなくても、
クリアできていたのではないかと思いますが。

そんな中マット調のインクジェット用紙は、
自分が担当している間に製品化されました。

しかし光沢調インクジェット用紙の方は、
特許を外すことが難しかった。

それで製品化出来ませんでした。

光沢インクジェット用紙は自分が担当から
外れた後に製品化はされていたようです。

特許大丈夫?とか気にはなりますけど。

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管理人のまとめ

ここまでコート紙はインクジェット印刷には
使えないという理由を説明してきました。

とにかくインクジェット用紙は、
インクに含まれる大量の水を

紙が吸収しないといけない
そういう設計になっています。

ここがコート紙とは全く違います。

だからどうしてもそれぞれ専用の
紙が必要になるんです。

確かに塗工された紙だけを見ても、
その塗料処方が全く違うことは分かりません。

しかし内容はこのように違うわけで、
開発する側としてはコート紙と

インクジェット用紙は
全く違う紙ですと言いたい。

実際、紙なんてなんでも同じじゃないの?
と思っている人が大半だと思います。

しかし専用の紙があるということは、
それなりの理由があるということです。

正しく理解して紙を使っていくだけで
多くのトラブルは回避出来ますから

あいまいにせずに同じ機会が訪れたら
今日の事を思い出してみてくださいね!

必ず役に立つはずですよ^^

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