紙の図面保管方法!冷暗所で大判ファイルに保管、電子化も?

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管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回は、紙の図面保管方法!
冷暗所で大判ファイルに保管、電子化も?
というお話。

建築設計や製造業などで使用される図面は、
業務上重要な資料であると同時に、

長期にわたる保管が求められる
ケースも少なくありません。

図面は設計内容や製造過程の詳細を記録した
貴重なデータであり、一度失われると
再現が困難な場合もあります。

そのため、適切な方法で保管し、
必要に応じて迅速に取り出せる
状態を維持することが非常に重要です。

特に紙の図面は湿度や温度、
光の影響を受けやすく、

年月が経つにつれて劣化したり
破損したりするリスクが高くなります。

管理が不十分だと、図面が見えづらくなったり、
読めなくなってしまう恐れもあります。

こうしたリスクを防ぐためには、
保存環境や保管方法についての
基本的な知識と工夫が必要不可欠です。

ということで。

この記事では、紙の図面保管方法!
冷暗所で大判ファイルに保管、電子化も?
について

管理人が調べたことを
お伝えしたいと思います。

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図面を紙で保管する場合の基本

紙の図面はそのまま放置しておくと、
湿気や直射日光、虫害、さらには空気中の

ホコリなど、さまざまな環境要因によって
劣化してしまう恐れがあります。

特に高温多湿な場所では紙が変色したり、
カビが発生したりすることもあり、

図面としての機能を失ってしまう
可能性もあります。

そのため、まず押さえておきたい基本として
「冷暗所で保管する」ことが挙げられます。

直射日光が当たらず、温度と湿度の
変動が少ない場所が理想です。

できれば空調設備が整っている環境や、
専用の収納スペースを確保するのが
望ましいでしょう。

特に湿度管理は紙の劣化を防ぐうえで
重要なポイントであり、目安としては

湿度40~60%程度に保つのが
適切とされています。

湿度が高すぎるとカビの原因となり、
低すぎると紙がパリパリになって

破れやすくなるため、バランスの
取れた環境づくりが重要です。

また、図面は折り曲げたり丸めたりせず、
できる限り平らな状態で保管することが
求められます。

これにより、図面が歪んだり、
読み取りにくくなったりするのを
防げます。

可能であれば、図面のサイズに適した大判の
図面ファイルやフラットファイルを使用し、

専用の図面キャビネットに
収納するのがベストです。

複数の図面を重ねて収納する際には、
1枚ごとに中性紙などを間に

挟んでおくことで、紙同士の
摩擦や酸化による劣化を軽減できます。

こうした丁寧な保管によって、図面の
寿命を大きく伸ばすことができます。

保管に適したグッズや収納方法

紙の図面を安全かつ効率的に保管するには、
専用の収納グッズを上手に活用することが
大変有効です。

ここでは、保管の際に役立つ
代表的なアイテムをご紹介します。

  • 図面ファイル:大判サイズのA1やA0に対応した専用のファイルが市販されており、図面を折り目なく保管できます。素材には耐水性や耐久性に優れたものを選ぶと、長期的な保管に安心です。
  • 図面キャビネット:水平に収納できる引き出し式のキャビネットで、図面を重ねずに整理できるため、出し入れもしやすく、保管時の傷みを最小限に抑えられます。
  • 防湿剤・除湿機:湿気の多い部屋では、防湿剤をキャビネットに入れたり、除湿機を設置したりすることで、図面が湿気にさらされるリスクを軽減できます。
  • ラベル管理:ファイルやキャビネットに分かりやすくラベリングしておくと、図面を探す際の時間短縮になります。管理番号、作成日、案件名などの情報を記載すると、後から見返す際にも便利です。

さらに、図面そのものの劣化を防ぐ工夫として
酸性紙ではなく中性紙に印刷されたものを
保管するのが効果的です。

酸性紙は時間が経つと黄ばんだり
脆くなったりしますが、

中性紙は比較的安定しており、
長期保存に向いています。

図面の出力段階から用紙選びに
注意を払うことでより適切な
保管が可能になります。

図面の電子化とそのメリット

近年では、紙の図面をスキャナーで読み取って
デジタルデータに変換する「図面の電子化」が
一般的になりつつあります。

図面の管理や保存がより効率的になるため、
多くの企業や設計事務所で採用されています。

電子化にはさまざまなメリットがあります。

まず挙げられるのが「省スペース化」です。

大量の図面を物理的に保管する必要がなくなり
オフィスの書庫や保管棚のスペースを大幅に
節約できます。

また、「検索性の向上」も大きな魅力です。

図面にキーワードやタグを付けて
データベース化すれば、案件名や日付などで

素早く検索でき、必要な図面をすぐに
取り出せるようになります。

さらに、デジタルデータには
「劣化の心配がない」という
利点もあります。

紙とは異なり、時間の経過によって
品質が低下することがなく、
半永久的に保存が可能です。

データ形式としてはPDFやTIFFが
一般的で、用途に応じて最適な形式を
選択することができます。

「バックアップが可能」なのも
電子化の大きなメリットです。

クラウドサービスや外付けHDD、
NASなどにデータを二重・三重に

保存しておけば、万が一災害や事故が
発生しても、重要な図面データを
復元できます。

ただし、電子化する際には
いくつか注意点があります。

特に解像度は重要で、線の細かい図面を
正確に読み取るには300dpi以上の
高解像度が必要です。

また、スキャン後のファイルサイズが
大きくなりがちなので、用途に応じて

圧縮形式やファイル管理方法を
工夫することも求められます。

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管理人のまとめ

今回は、紙の図面保管方法!
冷暗所で大判ファイルに保管、電子化も?
というお話でした。

紙の図面は、設計や製造に関する
貴重な情報が詰まった資料であり、
その保管には細心の注意が必要です。

冷暗所での温湿度管理や、
専用の収納グッズの活用、

中性紙の選定などの工夫により、
図面を良好な状態で長期間
保管することができます。

さらに、近年では電子化が進んでおり、
デジタルデータとして保管することで、

保管スペースの削減や検索性の向上、
劣化防止といった多くのメリットを
享受できます。

紙と電子の両方を活用するハイブリッドな
管理体制を整えることで、より確実で
効率的な図面の保管が可能となるでしょう。

長期保管を前提とする場合には、
紙とデジタルの両方でバックアップを

取ることで、あらゆるリスクに
備えることができます。

将来にわたって大切な図面を安全に
保ち続けるために、適切な管理方法を
選択しましょう。

この記事が紙の図面保管方法
の参考になればと思います。

紙の図面保管、うまくやって下さいね!

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プロフィール
べぎやす

元製紙会社社員。
技術者として入社し16年間勤務する。
開発技術部門、営業管理部門、現場管理部門など様々な部署を転々としたあと独立。
紙に関するコンサルタントとして今に至る。

詳しい運営者情報はこちらからご確認いただけます。
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