濡れた紙にアイロン?枚数が少なければ軽いシワに有効です!

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濡れた紙 アイロン

 

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回は、濡れた紙にアイロンは枚数が
少なければ軽いシワに有効というお話。

紙を濡らしてしまう。

通常は致命傷です。

変な乾かし方をするとボコボコになります。

いらない紙なら捨ててしまうところでしょう。

しかし。

大切なものだとそうはいかない。

ではどうするのか?

ということで。

この記事では濡れた紙にアイロンは枚数が
少なければ軽いシワに有効ということで

管理人の調べたことを
お伝えしたいと思います。

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濡れた紙にアイロンはかなり有効

結論から言うと、濡れた紙に
アイロンがけはかなり有効です。

もちろん紙の種類にもよるのですが。

分かりやすいのは新聞紙でしょうか。

ベタベタに濡れてしまったらダメですが
少し濡れたくらいならアイロンです。

うまくアイロンがけすればシワも伸びて
ホカホカでピンと張った紙になります。

コピー用紙なんかも比較的やりやすい。

ちょっとやりにくいのはコート紙ですかね。

特にポスターのように紙が
厚くて印刷されているもの。

これはうまくいかないかも知れません。

一応注意点をお話しますと、

・アイロンの温度は「低温」にする。

・あまりゆっくり押し付けない。

・あて布を使って印刷を保護する。

という感じでしょうか。

もう少し説明したいと思います。

アイロンを低温にし、ゆっくり押し付けない理由

コート紙を印刷するときに輪転と
枚葉に分類することがあります。

輪転というのは巻取りをそのまま
輪転機という機械で印刷すること。

枚葉というのは平判にカットして
枚葉印刷機で1枚づつ印刷すること。

それで。

この2つの印刷方式は色々違うんですが
今回のお話でいくと乾燥工程が違います。

輪転機は印刷速度が速いので
強制的に熱風などで乾燥させます。

そうしないと印刷物がくっつきますからね。

一方の枚葉はそこまで印刷速度が
速くないので自然乾燥がメインです。

この違いがあるので製紙会社としても
コート紙についてはオフセット輪転用と

オフセット枚葉用では品質を
分けて生産することがあります。

特に米坪の重い物は塗料処方も
塗工量も違っています。

乾燥方式の違いで問題になるのは
ブリスターと呼ばれる現象。

紙を急激に乾燥させた場合
紙の中の水分が蒸気になる。

これがスムーズに出ていけばいいんですが
コート紙の場合は塗料が邪魔をしています。

そうするとこの蒸気が紙の弱いところを
探しして爆発的に出ていくわけです。

見た目の現象としては気泡が出来ます。

この現象をブリスターと呼ぶんですね。

ちょっとお話が飛びましたが。

濡れたコート紙にアイロンをかけるのは
紙を強制乾燥させるわけですから

ブリスターを起こす可能性が
相当あるということです。

それでも、オフ輪用のコート紙なら
まだ大丈夫かもしれません。

具体的には新聞のチラシですね。

それも紙の薄いテカテカしたやつ。

あれならマシでしょう。

しかし。

ポスターのようにある程度の厚みがあって
しかも印刷もベタが多かったりするとまずい。

こういう紙は印刷面を良くするために
塗工量が多いんですよね。

それにポスターは印刷品質が求められるし
そんなに印刷枚数も多くないので枚葉が多い。

するとブリスター対策を全くやってない
紙を強制乾燥させることになります。

どうなるのか?

だいたい予想がつくと思いますが
紙面が淡だらけになります。

だからアイロンは低温にして
すばやくかけないといけない。

それで十分乾燥できるかどうかという
問題もあるんですが気泡が出るとアウト。

だから問題が出ないように
気長にやるしかないと思います。

あて布を使うならクッキングシートがオススメ

それからアイロンを当てるときは
あて布を当てたほうがいいです。

コート紙の場合は塗工層が濡れると
塗料が柔らかくなる可能性があります。

それに印刷面の保護も必要だし。

なので適当なあて布が必要です。

あて布は別に布でなくても上でも言い。

身近ならコピー用紙もありますが
オススメはクッキングシートですね。

こんなやつ。

 

クックパー クッキングシート Lサイズ 30cm×15m

 

これがおすすめの理由は高温に強く
表面がくっつかないからです。

塗工層が水に濡れて柔らかくなっても
クッキングシートならくっつかない。

クッキングシートの表面は
シリコーン加工されていますから。

それにクッキングシートは高温でも
燃えるとか溶けるとかありません。

オーブンに入れても大丈夫だし
天ぷら油に入れても大丈夫です。

そういう意味でアイロンの
あて布にはちょうどいい。

それからロールになっているので
へんな継ぎ目とかもありません。

そのあたりも使い勝手が良いでしょうね。

入手もスーパーとかドラッグストアで
簡単に手に入るので便利ですし。

濡れた紙が本の場合

ここまでは濡れた紙が1枚ものを
想定してお話してきました。

しかし。

本が濡れたらどうするのか?

これは相当厄介です。

アイロンをかければいいと言っても
全ページにかけるのはとても面倒。

1枚、2枚ならいいでしょうけど
何十枚もやりますか?となりますよね。

ドライヤーで乾燥させるのも
ありますが多分波打つでしょう。

コピー用紙などを合紙にして
重しを乗せて自然乾燥の方がまし。

ですがこれも結構手間ヒマかかる。

それで。

管理人が調べたところでは
「冷凍」するというのがありました。

多分これが一番マシでしょう。

濡れた本をジップロック
なんかに入れて冷凍する。

ちょっと大丈夫かと思いますが濡れた
水が氷になって乾燥するんだとか。

実は凍結乾燥、と呼ばれる手法があります。

フリーズドライ、といえば
聞き覚えがあるでしょうか?

うまくいくかどうかは状況によるのですが
ドライヤーで熱風乾燥するよりはマシ。

どうしようもない場合はお試し下さい。

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管理人のまとめ

今回は、濡れた紙にアイロンは枚数が
少なければ軽いシワに有効というお話でした。

紙の種類によって違ってきますが
非塗工紙の場合はいいと思います。

コート紙の場合はかなり注意して
やらないと気泡が発生します。

低温ですばやくというのがポイントです。

また一枚物ならこれで良いんですが
本になるとかなり厄介です。

管理人としてはドライヤーで乾かすより
冷蔵庫で冷凍したほうがいいかなと。

凍結乾燥、という手法になりますが
状態によってはうまくいくかも。

本来は紙は濡らさないのが重要ですが
濡れてしまっては仕方がない。

アイロンは有効ですから
うまく使ってみて下さい。

この記事が、濡れた紙をアイロンで
乾かすときの参考になればと思います。

紙の水濡れ気をつけてくださいね!

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