チラシの紙の種類について。キザラとはどういうものなのか?

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チラシ 種類

 

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回は、チラシの紙の種類でキザラについて。

スーパーとかディスカウント店のチラシで
黄色い更紙を見かけることがあります。

あれがキザラですね。

いかにも安売りをしています、
という感じがします。

そしてまた、地元で頑張ってるとか、
手作りでやってますとか

大手の多色刷りのチラシとは違う
というところをアピールしているようです。

商品の見た目では白くて4色刷りの
コート紙にはかないませんが、

チラシが目立つという点では
黄色に墨一色というのはよく目立つ。

大手には負けませんよという
PRにちょうどいいんでしょうね。

地元スーパーでチラシを担当している人は
色々と苦労しているのではないでしょうか。

安くてインパクトがあるという点で
キザラは重宝されていると思います。

ということで。

この記事では、チラシの紙のキザラが
どういうものなのかについて

管理人なりに調べたことを
お伝えしたいと思います。

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チラシの紙のキザラは更紙

先程お話したように、
キザラは黄色い更紙の意味。

更紙というのは印刷用紙としては
下級印刷用紙になるんですが、

古紙パルプと機械パルプが
メインの紙になります。

かつては白い晒化学パルプが
高価だったので安い紙でした。

しかしながら最近では化学パルプが
比較的安価になっているので

以前ほどの価格差は
なくなっていると思います。

なお、キザラが極端に黄色いのは、
昔の古紙パルプの品質によるものでしょう。

昔は今よりも古紙が集まらなかった。

特に安定した品質の古紙が集まらない。

古紙の白色度や色調が安定しなければ
出来るパルプの色調も安定しない。

それをごまかすために極端な色を付けた。

これは漫画雑誌の場合の話なんですが、
キザラもこれと同じ事情だと思います。

少々白色度や色調がブレても
染料を大量に入れてしまえば

元の古紙原料の色調を
ごまかすことが出来る。

そんな感じで黄色い更紙が
安い紙として使われたのでしょう。

黄色になった理由は分かりませんが、
機械パルプが配合された場合、

パルプは黄色味が強いし
だいたいは経時変化で黄変化するので

黄色くしておけば劣化が目立たない
というのも理由のひとつかも知れません。

もちろん黄色という色が派手で目立つし、
印刷の黒が映えるというのもあるでしょう。

それからちょっと専門的なことを言うと
黄色というのは色の違いが分かりにくいです。

数値でブレていても目視では
色の違いが分かりにくい。

色のムラなんかの場合には
空色を印刷した場合、

下手だったり紙が悪かったりすると
ムラがひどく目立つのですが、

黄色やオレンジ色の印刷の場合は
同じ紙を使っても印刷ムラが起こらない。

やっている人と紙が同じなら印刷ムラも
同じように起こっているはずなんですが

実際にはそういう感じがしなくなる
というのがあるんですね。

人間の目の問題なんでしょうが、
青とか紫系統は見る目が厳しくて

黄色とかオレンジ色系統は
見る目が甘い感じがします。

印刷屋さんに聞いたことがありますが、
オレンジの印刷は誰でも出来るが

空色や紫色は難しいと言っていましたから
多分間違いないことなんでしょう。

こういうことで黄色という色が
色々とごまかせる色だったから

採用されたのではないか
と思っています。

ただし、現在は古紙事情も
古紙パルプ技術も変わっています。

だから黄色でごまかす、
という必要性はありません。

今なら黄色が目立つとか、安いとかの
イメージで使われているのだと思います。

いかにも地域密着で温かみを感じる
というのもあるのかもしれませんね。

キザラとコート紙との違い

ここからは元製紙会社社員として
本音をお話させて下さい。

チラシに使う紙については
現状ではコート紙が圧倒的です。

どうこう言っても多色刷りの方が
商品はよく見えますから。

それにコート紙はもうかなり安い。

昔とは比べ物になりません。

管理人が会社に勤務していた頃は
コート紙は現在の2倍以上の価格でした。

だからキザラがとても安く見えました。

しかし、今はその差は縮まっていて
現状ではそこまで違いはないと思います。

印刷用紙としての価格体系もありますから
コート紙がキザラより安くはなりませんが

現在コート紙を使っているお店が
キザラにしたらコストダウンになるかというと

それほどの効果はなくて、
イメージが変わるほうがまずいかなと。

製造原価的に考えた場合は、
高速の大型マシンで製造されるコート紙と

昔ながらの中型マシンで製造される
キザラを比較した場合

原材料費はキザラが安くなったとしても
固定費が逆転する事があると思います。

マシンの減価償却が終わっていれば
あとは物流費、人件費などになるので

生産量が少ない方が率が悪い
ということになりますから。

管理人のまとめ

今回は、チラシの紙の種類の
キザラについてのお話でした。

キザラは黄色い更紙のこと。

昔は安くてチラシによく使われましたが、
今はコート紙が主流になっています。

キザラは安売りのイメージのために
使われる紙ということになるのでしょう。

管理人は派手で目を引くキザラが
結構好きなんですけど。

この記事がチラシの紙のキザラが
どういうものかの参考になればと思います。

チラシ戦略、頑張って下さいね!

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