アシッドフリーペーパーとは?中性紙の特に無酸紙のことです

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回は、アシッドフリーペーパー
とは何かというお話。

管理人は元製紙会社社員ですが
このアシッドフリーペーパー、

実は担当したことはなくて
あまり馴染みもありません。

管理人が製紙会社に勤務していた頃は
包装用紙の特殊な用途に使うもの

というイメージでしたしアシッドフリーという
呼び方もしていなかったように思います。

特に印刷用紙はまだまだ酸性紙が
多かったので気にしてなかったですね。

ではアシッドフリーペーパーって
一体何なのでしょうか?

ということで。

この記事では、アシッドフリー
ペーパーとは何かについて

管理人の調べたことを
お伝えしたいと思います。

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アシッドフリーペーパーとは硫酸バンドを使わない紙

結論から言うと、アシッドフリーペーパーは
硫酸バンドを使わない紙のこと。

無酸紙とも言いますね。

大まかには中性紙をアシッドフリー
ペーパーと呼んでいるようです。

ただ、厳密に言うとちょっと違う。

管理人の経験では中性紙でも場合に
よっては硫酸バンドを添加しますので。

ここで、硫酸バンドを説明しておきます。

硫酸バンドについて

硫酸バンドというのは紙に薬品を
定着させるために添加する薬品です。

主にサイズ剤というにじみ防止の
薬品を定着させるために入れます。

しかしこの硫酸バンド、正式には
硫酸アルミニウムといいまして

名前の通り硫酸とアルミの化合物
なので水中では硫酸イオンが出来ます。

この硫酸イオンは酸性になるので
硫酸バンドを多量に添加すると

紙のPHが酸性になるので
酸性紙ということになります。

紙の製造としては古くから確立された
優秀な方法なのですが問題がある。

それが酸による紙の劣化。

硫酸イオンは乾燥した紙の中では
そこまでではないのです。

しかし湿気があると硫酸に
なって紙を劣化させます。

紙の主成分はセルロースで
薬品に強いものなんですが

さすがに硫酸にはやられる
ということなんですよね。

そんなに急速に劣化するわけでは
ないですが何年もするとボロボロになる。

硫酸はセルロースだけではなくて
鉄なんかも劣化させます。

錆びるワケです。

たとえば、古いポスターを画びょうで
壁に貼っているのを見たことないですか?

そういうやつは紙は黄ばんで画びょうが
錆びていたりするんですよね。

あれが硫酸の仕業。

他にもよく言われるのが缶詰の缶。

段ボールに入れたままにしていると
缶詰の缶が錆びてしまうとか。

ブリキの缶詰とかですかね。

保存食のはずなのに
缶が錆びては意味がない。

酸性紙は印刷用紙としての品質的な
問題はないですが劣化するのが困る。

写真なんかもそうですよね。

写真の印画紙自体が中性でも
スクラップブックの紙が酸性ではNG。

だからアシッドフリーが必要ということです。

アシッドフリーペーパーは特別な中性紙

先程、アシッドフリーペーパーは
硫酸バンドを使わない紙とお話しました。

ただ、中性抄紙でも硫酸バンドを
若干使う場合もあります。

やっぱり硫酸バンドは定着剤として
優秀なので少しは添加したいと。

紙を製造するときは実はかなり
多種類の薬品が入っています。

中性抄紙の場合は歩留まり向上剤を
使うことが多かったですね。

歩留まり向上剤は文字通り
歩留まりを向上する薬品。

歩留まりというのは原料をいかに
紙として使い切るかということです。

パルプが100だったとしても、
紙になるのはそのうちの半分とか

紙によって原料の何%が
製品になるかは違うわけですが

その原料が製品になる割合が
歩留まりという感じですかね。

その歩留まりは高いほどコスト的に
有利なので歩留まりを向上させたい。

これまで酸性紙の場合は
硫酸バンドがありましたが

中性紙ではそれがないので
歩留まり向上剤を添加する。

管理人がいたときはコンポジルシステム
と呼ばれる薬品を使ってましたね。

たしか、カチオンデンプンと
コロイダルシリカの組み合わせ。

それでも充分でないときは
硫酸バンドを添加してたかなと。

ただ、抄紙系は中性なので
添加量はごく少量でしたが。

それで、中性抄紙の場合は内添填料に
炭酸カルシウムを使ってました。

これが結構重要で、炭酸カルシウム
略して炭カルですがこれが弱アルカリ。

基本的に粉なんですが水中で若干
電離してカルシウムイオンが出来ます。

このカルシウムイオンがアルカリ性。

硫酸バンドが入っていても炭カルが
中和してトータルで弱アルカリになる。

酸性ではないから中性紙になるわけです。

この炭カルは内添填料として添加されて
紙の不透明度とか平滑度とかをアップします。

ところで。

この中性紙、実は少々硫酸バンドが
入っていてもそんなに劣化はしません。

炭カルで中和されますからね。

だからこれをアシッドフリー
ペーパーと呼ぶこともあるようです。

実際、100年くらいは持つと
メーカーも言ってるみたいですし。

ただ、管理人としては硫酸イオンの
全くない紙がアシッドフリーかなと思います。

これって、にじみ防止が不要な紙は
硫酸バンドを入れないので簡単です。

実際の操業はともかく
理屈の上では簡単です。

この硫酸イオンが全く入らないというのは
たとえば金属合紙とか防錆紙とか

金属と長時間触れる紙には
必ず必要な品質になります。

紙がボロボロになっても
そんなに被害はないでしょうが

もしも鉄鋼がボロボロになったら
それは大損害になります。

防錆紙なんて錆止めのための紙なのに
そのために錆びたら洒落になりません。

こういう機能紙には絶対に
必要な品質なんです。

それでこういう紙こそが本当の
アシッドフリーペーパーだと。

管理人はそういう感覚ですね。

もちろん、本当にアシッドフリーで
製造した文具もありますが

個人的には文具は普通の
中性紙で十分だと思ってます。

普通の中性紙でも人間の
一生より長持ちしますから。

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管理人のまとめ

今回は、アシッドフリーペーパー
とは何かというお話でした。

結論としては、硫酸バンドが
入っていない紙のこと。

ただし、中性紙ならアシッドフリーペーパーと
呼ばれることもあるということでした。

管理人としてはアシッドフリー
というならただの中性紙ではなくて

分析して硫酸イオンが入っていないと
証明されたものであって欲しい。

そしてそれは金属合紙とか
防錆紙とかそういう特殊な紙向けで

スクラップブックに使う文具なんかは
普通の中性紙でいいと思います。

アシッドフリーペーパーと名乗るほうが
文具も売れやすいのだとは思いますが。

この記事が、アシッドフリー
ペーパーの参考になればと思います。

中性紙、うまく使って下さいね!

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