ラミネートは耐水性がある。屋外のポスターにも使えるのか?

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ラミネート 耐水性

 

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回は、ラミネートに耐水性があるが
屋外のポスターに使えるのかというお話。

選挙用のポスターなんかの場合、
基本的に屋外に貼ります。

だから、当然耐水性が必要なんですが、
ラミネートすれば大丈夫か?なんですよね。

これは考え方が色々あると思います。

たとえば、選挙期間中ならせいぜい
2週間程度ですからその間持てばいい、

というのであれば大丈夫
だと思うんですよね。

しかし、屋外に長期的に掲示するなら
それではちょっとあやしいかなと。

ということで。

この記事では、ラミネートには耐水性が
あるが屋外のポスターに使えるかについて

管理人なりに調べたことを
お伝えしたいと思います。

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ラミネートには耐水性があるが屋外のポスターで使えるのか?

これは先程もお話しましたが、
なかなか難しいんですよね。

たとえば、ポスターがあって
表面だけラミネートしたとします。

この場合裏面に耐水性はありませんが、
壁に貼っていればあまり濡れない。

短期間なら持つかなとか思うし。

逆に両面ラミネートしていても
長期間になるとちょっと難しそうだし。

どうしても屋外で長期間掲示するなら
合成紙のユポなどを使うべきだし。

それも、そのユポにラミネートする
くらいやった方がいいかも知れないし。

こんな感じで考えると状況によって
どれが最善かが違ってきます。

それに、枚数が増えるとラミネートの
コストも考えないといけませんからね。

管理人としては、短期間だけなら
ラミネートしておけば持つと思います。

台風とかだとどうしようもないですが。

耐水性のある紙について

ここからは余談です。

紙は耐水性がないものなんですが
耐水紙というのはあるんですね。

管理人の知る限り流れは2つあって
一つは薬品で固めたもので、

もう一つは合成紙のユポのように
素材がポリプロピレンのもの。

管理人は耐水ライナーの
製造には関係したことがあります。

紙に湿潤紙力増強剤などを配合して
乾燥したらもう水には溶けません。

表面にも撥水剤を塗工して
ホースで水をかけても大丈夫。

そんな紙になってました。

使用用途は野菜などを入れる
段ボール箱だったと思います。

朝露に濡れていても大丈夫という感じ。

管理人は箱の組み立てには
関係していなかったんですが、

撥水ライナーを使ってしまうと
水性の糊で接着することが出来ません。

水をはじきますからね。

接着剤もそれ用のものだったと思います。

それから、撥水剤は水をはじきますが
ものすごく滑るんですよね。

紙についた水が水滴になってツルッと
滑るんですが人間が踏んでも滑ります。

段ボール箱になって積み上げると
最悪滑って崩れます。

こういう部分も取り扱いが難しいですね。

それから、耐水性があるというのは
有用なんですが紙としては再生できない。

水に溶けませんから。

リサイクルという点では最悪です。

特に段ボールはほぼ100%古紙になるのに
耐水ライナーは燃やすしかない。

撥水ライナーはまだ無理やり
溶かすことも出来るんですが

耐水ライナーは水が浸透しても
溶けないのでどうしようもないですから。

耐水紙というのは水に強い紙で
便利そうなんですが問題もある。

なかなか難しいところです。

もう一つの合成紙はユポが有名です。

実質的には合成紙はユポです。

他にもPET樹脂を使ったものとか
あるはずなんですが見かけませんね。

ユポの場合はポリプロピレン(PP)が
原材料ですから水をはじきます。

PPというのは身近にある雑貨には
とても良く使われている素材です。

管理人の風呂場の洗面器はPPでした。

成分的にはろうそくとかワックスと
ほとんど同じ感じですね。

極性がないので水をはじく。

樹脂としては一番安い部類です。

それからPPは透明樹脂ですから
紙のようにするには添加物が必要。

これには炭酸カルシウム
(炭カル)を使うみたいですね。

PP樹脂の中に炭カルを入れて
フィルムにして引っ張ると

炭カルの部分に穴(ボイド)が
できてその部分が白く濁る。

そういう感じの層で3層構造にして
紙のような一枚のシートにする。

大雑把に言うとこんな感じで
製造されるみたいです。

ちなみに。

合成紙は素材がパルプではないので
印刷するときのインクは紙と違います。

専用のインクを使わないと
印刷が剥がれやすいです。

表面処理をしているユポなら
一般インクでも印刷できるんですが

特に何もしていない場合は
専用インクが必要なんですね。

耐水性よりも印刷の保護をするために
ユポにラミをすることもあるということです。

管理人のまとめ

今回は、ラミネートは耐水性があるが屋外の
ポスターにも使えるのかというお話でした。

管理人は、短期間であれば大丈夫
だと思いますが、状況によりますね。

どうしても耐水性が必要な場合は
耐水紙とか合成紙の方がいいでしょう。

実際、合成紙のユポは選挙用の
ポスターにはかなり使われていますし。

この記事が屋外ポスターにラミネートして
耐水性を得るときの参考になればと思います。

ポスターへのラミネートはケースバイケース。

よく考えて実施して下さいね!

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