図書館の本のカバーはなぜ外す?1冊でも多く並べたいから!

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図書館 本 カバー

 

管理人の紙コンサルこと、べぎやすです。

今回は図書館の本のカバーはなぜ外す?
1冊でも多く並べたいから、というお話。

管理人、基本的に本は本屋で買います。

やっぱり紙の本がいいし、
自分のものにしたいので。

以前は図書館も利用しましたが
最近は言ってないんですよね~

コロナが発生してからなおさらですが。

それで。

図書館の本ってだいたい外装がないですよね?

本のあの外装、結構高いんですけどね。

元製紙会社社員として言わせてもらうと
あの外装はキャストコート紙が多くて

印刷用紙の中でも最高級の紙が
使われていることになります。

実際、あの表紙のイラストを見て
購入する人も多いですから。

書籍はタイトルと見た目が
本当に重要なわけですよ。

特にラノベなんかは。

ところが。

そんなに力を入れて作成している
本の外装が図書館では捨てられている。

紙屋の目線ではもったいない・・・

しかしこれにはもちろん理由があります。

ということで。

この記事では、図書館の本のカバーは
なぜ外す?ということについて

管理人が調べたことを
お伝えしたいと思います。

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図書館の本のカバーは思った以上にかさばるから

結論から言うと。

図書館の本のカバーはかさばる。

これを取り除けばスペースが確保できる。

図書館としては一冊でも多く書架に
本を置きたいのでカバーを外す。

そして本の保護のために
薄いラミネートを掛ける。

ということらしいです。

ちょっと計算してみます。

一般的なところとして。

キャストコート紙127.9g/㎡
連量<110>を使った場合。

その紙厚は1枚0.15mm。

一冊の本にカバーを掛ければ
表裏両面あるから0.3mm

100冊分だと0.3mmx100冊=30mm

なんと100冊のカバーを外せば
約3cmの隙間ができるということ。

半分の50冊でも1.5cmの隙間。

本にもよりますが図書館の書架なら
一つの棚だけでも50冊以上でしょう。

外装を外せば2冊くらいは入りそう。

棚が100あれば200冊分になる!

まあ、あくまでも目安ですけど。

チリも積もればといいますが
まさにそんな感じがしますね。

こう考えると外装を外してスペースを
確保したいという気持ちはよく分かります。

図書館としては一冊でも多く人の目に
触れて手にとってほしいでしょうから。

本のカバーには相当な費用がかかっている

ここからは余談です。

図書館では外されてしまうカバーですが
実はこれには相当な費用がかかっています。

冒頭でもお話しましたがはっきり言って
このカバーの出来不出来で売れ行きが変わる。

それもちょっとやそっとではなく
相当な違いが出てくるんですよね。

管理人の感覚でいうと。

たとえばこれ。

 

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

 

この本、かなり売れたしアニメにも
なったし実写化もされました。

管理人も買いました。

ドラッガーのマネジメントを高校野球に
置き換えて説明するストーリーなんですが

この本の外装がラノベ調のかわいい
女の子でなかったら売れなかった。

この本の中身は賛否両論ありますが
売れたのはタイトルと表紙の勝利。

これは間違いないと思います。

あと帯ですよね。

それほどまでに外装は重要。

なので外装を捨てるのはもったいない。

図書館では本をスリムにするために
仕方なく捨てているわけですけど

元製紙会社社員の立場からすると
いい紙なのになと思うわけです。

そうそう、この「もしドラ」きっかけで
管理人はドラッガーを何冊か読みました。

そう思うとこういう本も単に商業的
という以上の意味があると思いますね~

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管理人のまとめ

今回は、図書館の本のカバーはなぜ外す?
1冊でも多く並べたいからというお話でした。

実はあの本の外装カバーはかなりかさばる。

塵も積もれば山となる、のことわざどおり
たとえば100冊分を捨てれば2冊くらいの

スペースが確保できるわけでこれが
1000冊になれば20冊の違いになる。

本の数が多いほど図書館はスペースを
確保したいから不要な外装は捨てる。

そういう事になっているようです。

管理人的にはあの外装カバーは費用が
かかっているのでもったいないかなと。

印刷用紙の中では高級紙である
キャストコート紙が多いですから。

無駄なスペースを省くためなので
仕方ないとは思いますけどね。

ただ、本の売れ行きを考えたとき
あの外装はとても重要です。

この出来の良し悪しで本の
売れ行きが全く違ってきます。

図書館では無駄なカバーでも
本屋では重要なんですよね~

この記事が、図書館の本のカバーを
外す理由の参考になればと思います。

たまには図書館、利用して下さいね!

(参考)
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プロフィール
べぎやす

元製紙会社社員。
技術者として入社し16年間勤務する。
開発技術部門、営業管理部門、現場管理部門など様々な部署を転々としたあと独立。
紙に関するコンサルタントとして今に至る。

詳しい運営者情報はこちらからご確認いただけます。
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