
紙の波打ちはなぜ起こる?湿度変化でパルプ繊維が動くから!
紙の波打ちはなぜ起こるのでしょうか。それは湿度の変化でパルプ繊維が動くからです。特に雨降りの時などは水分率が高くなり、緩んで伸びやすいところとそうでないところの差が出てきます。幅方向のプロファイルが悪いと発生しやすく、紙の波打ちは印刷には大敵です。
紙の知識と雑学の世界へようこそ!このブログでは製紙会社に技術者として16年間勤務した元製紙会社社員が、その経験を元に紙の知識と雑学について語ります。紙に関する悩みを解決する紙のコンサルタント、略して「紙コンサル」として紙に関する本音を公開します!
紙の波打ちはなぜ起こるのでしょうか。それは湿度の変化でパルプ繊維が動くからです。特に雨降りの時などは水分率が高くなり、緩んで伸びやすいところとそうでないところの差が出てきます。幅方向のプロファイルが悪いと発生しやすく、紙の波打ちは印刷には大敵です。
紙に裏表はあるのでしょうか。これは品種で違います。たとえば新聞紙、上質紙、コート紙などは表裏差は少ないですが、片艶クラフト紙やライナー、キャストコート紙、片面インクジェット用紙や感熱紙などは差が大きいです。紙の裏表は用途によって大きく異なるのです。
カーボン紙の代用方法はあるのでしょうか。これは濃い鉛筆で紙を塗りつぶしてそれを筆圧で転写するというのがあります。使う紙はなるべくツルツルした上質紙やグラシン紙が良さそうです。カーボン紙の代用方法を知っていれば急にトレースするときなどに便利でしょう。
マスキングテープの台紙が必要なんですが、手近なものなら何が使えるのでしょうか。剥離紙があればそれがいいのですが、ない場合はクラフトテープの背面が便利でしょう。ちなみマスキングテープの台紙の代用品としてはクッキングシートやワックスペーパーも使えます。
クッキングシートにマスキングテープは貼れません。だいたいはスグに剥がれてしまいます。そもそも表面がツルツルになっているのは、物がくっつかないようにするためです。クッキングシートにマスキングテープは貼れないのでホチキスや輪ゴムを使うのが良さそうです。
製紙工場は発電所を持っているでしょうか。パルプから紙まで一貫生産するような大規模な会社なら構内にあることが多いです。電力の安定供給と製造工程で燃料になるものが出るのでその有効利用になります。製紙工場が発電所を持つのはサーマルリサイクルでもあります。
紙の坪量の公差はどれくらいでしょうか?これは厚さや種類によって違ってきますが、だいたい±4%のようです。ただしこれはユーザーとの取り決めで変わることもあります。紙の坪量の公差はISOで一応の基準はあるものの、個別に違っている場合も多いです。
紙パックの炭酸飲料がない理由はなんでしょうか。それはポリエチレンなどのバリアが悪いとガスが抜けてしまうし、逆に良い場合は圧力に負けて破裂する恐れがあるからです。特に温度が上がったり気圧が下がると危険です。紙パックの炭酸は素材的に実現が難しいのです。
漫画は紙か電子書籍かどちらで読むのがいいでしょうか。もちろんそんなことは個人の想いがあるので簡単に決まらないのですが、便利なのは後者でしょう。持ち運ぶ手間がないしすぐにダウンロードできますから。ただ、漫画は紙でも電子書籍でも楽しく読むのがいいです。
紙コップを電子レンジでチンして大丈夫でしょうか。これは基本的にダメです。特に水系のものを温めてはいけません。内側にラミネートされているポリエチレンは耐熱性が80度程度なので、加熱されると軟化するためです。紙コップを電子レンジで使うのは危険なのです。
製紙工場の大気汚染の原因はなんでしょうか。煙突から出てくる白い煙は主に水蒸気なんですが、微量の硫化物を含んでいます。かつては公害で亜硫酸ガスが喘息を発生させていましたが、今はかなり改善されています。製紙工場は大気汚染防止に莫大な費用をかけています。
製紙工場の水質汚染の原因はなんでしょうか。これは色々ありますが、主に回収しきれなかった微細なパルプになります。今は規制が厳しくなりそれほどひどくはありませんが、昔はヘドロが公害の象徴になってました。製紙工場は水質汚染防止に莫大な費用をかけています。
製紙工場の悪臭の原因はなんでしょうか。これは主に化学パルプを生産する過程に由来する硫化物です。クラフトパルプと呼ばれる製造方法でリグニンを分離するために硫化ナトリウムを使うため硫化水素が発生します。製紙工場の悪臭はかつてよりはかなり減少しています。
熱転写用紙はインクジェットでは使えません。もし使うとインクが紙に吸収されずにじんでしまい、最悪の場合は流れてしまいます。これはプリンタ用紙としての品質設計が全く異なるからです。だから熱転写用紙をインクジェットで印刷することは出来ないし逆もダメです。
微塗工紙とはどんな紙でしょうか。簡単に言うとコート紙よりも塗工量が少ないもののことです。具体的には両面で12g/㎡以下になります。微塗工紙の使用用途はマット系の場合は、文庫本や雑誌などの出版用紙が多く、光沢系は安価なチラシに使われることが多いです。
カレンダーを手作りするときに使う紙は何を使えばいいでしょうか。これは、どんなものを作りたいかによって異なります。印刷をインクジェットで行う場合、写真をメインにするなら光沢紙、書き込みをするなら普通紙がいいでしょう。カレンダーの手作りは楽しいですよ!
半紙の由来とはなんでしょうか。これは杉原紙という和紙の全紙を半分に切ったからこう呼ばれているんだそうです。平安時代にすでに寸法の規格があり、横70cm(2寸3尺)、縦39cm(1尺3寸)でそれぞれを半分に切ったとか。半紙の由来は古くからあるのです。
硫酸紙とクッキングシートの違いはなんでしょうか。どちらも耐油性、耐水性、耐熱性はあるのですが、剥離性が大きく違います。前者は表面処理をしていませんが、後者はシリコーン加工しているのでくっつきません。硫酸紙とクッキングシートはこの部分が異なるのです。
1万円札の厚さについて。お札の紙厚は皆同じで100枚で1cmです。大きさは異なり、縦はどれも76mmですが、横は1万円、五千円、二千円、千円でそれぞれ160mm、156mm、154mm、150mmです。1万円札の厚さは1枚なら0.1mmになります。